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「あみ屋」の奇跡

2012.03.04 13:41 | カテゴリなし | 投稿者:根本秀節

 いわきには、かつて七浜といわれ、今は10か所の海水浴場があり、海水浴客で大いににぎわっていたが、震災後は津波の爪痕が残っている。秀節は、通行止めが解除になってから、人工の浜辺である新舞子ビーチに行ってみたが、津波にえぐられたのであろう、駐車場は至る所に大きな段差があって、やっと車が通れる箇所を抜けて、車を止めた。かつての整備されたきれいなビーチの面影はもうそこにはなかった。ただ、青く、美しい海原が一面に広がり、何事もなかったように大きな波が浜辺に打ち寄せているだけであった。
 そんな七浜の一つである四倉海水浴場から、原発の方向へ国道6号を車で行くと、2つ目の波立トンネルを抜ければ、右手にそれほど広くない波立(はったち)海岸がある。その近辺は、かつて国道をはさんで左手にいくつかのレストランなどが点在していたが、津波で姿を消していた。
 そのまま車を走らせると、左手には、現在は広野駅まで復旧している仙台方面の常磐線が並行して走っている。四倉海岸から、海岸沿いに3キロほど走ると、右手に2階建ての家が見えてくる。ここは、秀節が来客をもてなすために、時々利用していた和風料理店である。震災後の4月に四倉海岸に行ったときには、通行止めになっていたため、どうなったのだろうと心配していた。ホーム・ページを見ると、何と5月13日から営業していたらしいのだが、それを知らずに、9月に行ってみたら営業していたのである。
 店に入ると、広めのスペースの店内の右手には、4つほどの4人用のテーブルがあり、その背後は駐車場が見える一面のガラス張りである。正面には、広い座敷があり、8人ほど座れるテーブルが縦に4つほど並び、左手の奥には個室が一室ある。その座敷の向こうには、やはり一面のガラス越しに、青い海が見える。今年の2月、秀節は何度か利用した。
 この店の特徴は、やはり「天ぷら料理」であろう。20数年前に、奥に連れられて初めて利用した時の驚きは忘れられない。エビなどの天ぷらが山のように盛りつけられていて、東京で食べる天ぷらの分量の2倍ほどであろうか。当時は、値段、分量、美味しさで驚いたのである。現在は、当時の値段をほぼ半分にして、同じようなサービスをしている。大海原を見ながらの食事は格別である。
 話が長くなってしまったが、これはお店の宣伝ではない。震災時に海に面していた大きなガラスが無事であったというのである。海からの高さ、海とガラスの距離はほんの数メートルしかないのに、である。震災当時はどうでしたかなどと、無神経に聞くことはできない。ただ、営業が再開されて初めて行ったときに、会計をしている奥が聞いたことには、冷暖房の室外機が流されただけだったらしい。海との距離、国道6号沿いの周囲の被害からみると、それは、まさに「あみ屋」の奇跡というほかはなかった。パワー・スポット??

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