「あっという間、情熱トークライブ90分!」
2010.12.15 11:35 | 授業レポート | 投稿者:K・K
「一生懸命考えてな。一生懸命考えることで物事は深まる。考えないと物事は絶対深まらんで。こんな機会(授業)でないとちゃんと考えることってなかなか無いから、とにかく一生懸命に考えてや。」
『ボランティア・NPO論』の今回の授業は、「自分なら、社会人になった後、対価のもらえないボランティアにかかわりたいですか?それはなぜ?」という質問から始まりました。かなり熱い語り口の関西弁。マイク片手に学生の前に行き、「どう思う?」「なぜ?」と芸能リポーターのように矢継ぎ早に質問を続ける先生。‘大丈夫かな’と不安に思ったのも束の間、マイクを向けられた学生全員が、次々出される問いかけに自分の意見をはっきりと述べています。
この日の授業のテーマは、「プロボノという社会貢献」。『プロボノ』、聞き慣れない言葉ですが、『pro bono publico』 ・・・ 「公共善のために」というラテン語を略した言葉で、本業を活かして行う‘本業ボランティア’のことを指します。
この『プロボノ』について理解すべく授業は進んで行きます。いくつかの項目に分けられた、わかりやすいレジュメの項目が変わっても、「なぜ?」・「どうして?」を学生に問いながら展開する先生の授業スタイルは一貫しています。
レジュメの他にも、『ワークシート』と名付けられた紙が配られ、ますます‘考える’ことが続きます。
ビデオを観る前後にそれぞれ記入するこの紙で、自分の理解度がはっきりわかるようになっています。この授業のために作られたのではないかと思えるようなビデオの内容もすっきりコンパクトで、とてもわかりやすかったです。
さらに話しは、大思想家・マルクスの著書『経済学・哲学草稿』にまで及びます。
内容の一部がレジュメで紹介されましたが、さすがに難しそうで学生たちの多くは「???」といった表情をしています。すかさず先生は、「めちゃめちゃ難しいで~でもな、1割でも2割でも何となくでも、わかってくれたらええねん。後で必ずようわかるようになるから。」と続けた後に、『若者よ、マルクスを読もう』という本も紹介し、「まずはこの本から読んで欲しいな」と加えました。1、2年生が主体の授業ということもあってフォローもさすがです。
普段接している時も‘熱い’感じの先生ですが、取材を通じてますますその印象が強まりました。一言で言うと「情熱トークライブ90分」。そんな‘熱い’授業でした。間違いなく自然に‘考える力’や‘伝える力’が身に付くはずです。
【学生におたずねします!】
青森出身の3年生➡「高校生の時に参加したオープンキャンパスで、先生に模擬面接をしていただいたり、相談に乗っていただいて、すごく良い先生だなと思い、受験を決めました。1、2年生の時も先生の授業を取って、ゼミも先生に決めて入りました。先生のおかげで、自分でもわかる位に成長したなと感じています。」