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鈴木 優典

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刑法担当。趣味は山歩きと写真。着任して以来増加の一途をたどった体重をさすがに気にして目下ダイエット中…だけど,増えたり減ったりが続く日々。少し減ったおかげで一時着られなくなったスーツが着られるようになったり…やっぱり,酒を慎んで,運動しろってことで^^;
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(注意・16年の山行です!)遠い遠いトムラウシ山(6)

2017.06.20 13:15 | 日々々々山を想う | 投稿者:鈴木優典

(5)から続く

 

 天沼に到着。沼というより池です。この辺を日本庭園とは良く言ったモノだ……と思いますが,今ならと言うことで。このときは代謝が低下していて,バテバテでした。なお,このあたりで遭難して亡くなった人もいるという話は帰ってきてからのことです。(知らなくてよかった?)

 

 雨は降らないものの天気はお世辞にもいいがたいです。

 

 天沼からいったん下りて,登り返し。岩がごろごろした斜面を登り切ってなんとか北沼。こんなところに沼なんかできないでくれーと思いましたよ。だって,下ったら沼ならわかるけど登ったら沼ってなんかヘンじゃないですか?

 

 2009年のトムラウシ山遭難事故で第1遭難が起こったのがここ,北沼。北沼の水があふれて幅2m,深さ30cmくらいの小川のようになっていたところを,ガイドが支えながら渡ったが,雨の中の山行で濡れており,1人のツアー客が低体温症を発症。症状の回復をみるため,他のツアー客を待たせることに。待たせた結果,もう1人のツアー客が低体温症を発症して……2人とも回復しないので,この2人に付き添いながらガイドの2人が緊急野営(ビバーク)にはいることになっています。また行動が困難になったツアー客もビバークに入ります。

 ここで,別のガイド1名が行動可能な他のツアー客をつれて下山することになるのですが,ツアー客のペースをフォローしなかったために散り散りになってしまいました。

 結果的に,この北沼で男性1名(ガイド),女性3名が低体温症が原因で亡くなっています。

 

 低体温症というのは何でしょうか?簡単にいえば体温が低下して正常な意識や行動を保てなくなることです。代謝系だけ考えても,体温が下がれば代謝が衰え,エネルギーが取り出せなくなり,体が動かなくなります。体を動かす=エネルギーを消費=発熱ですので,発熱できないためにさらに体温が低下します。デフレスパイラルです。意識レベルも低下をまぬがれません。

 

 では,低体温症を回避するにはどうしたらいいか。簡単です。体温を奪われないようにする。具体的には風を防ぎ,体が濡れないようにすることです。みなさんご存知のことと思いますが,体に水がついていた場合,その気化熱は膨大なもので,その原資は自ずと体温になります。ですから,登山において水分を保持しやすい綿製品はご法度です。また,いったん気化した汗が冷えて再度,衣服・肌の表面を濡らさないようにカッパもGORE-TEX等の透湿性の高いモノが必要になります。

 

 さらに,軽度の低体温症を発症してしまったら?

 

 発症しないことが第一です。というのは,意識レベルが低下するので,低体温症への対応に気づけなくなるからです。ですが,仲間の誰かが低体温症を発症したら……とにかく温めることです。風を防ぎ,厚着させ,暖を取らせる。そして,白湯でいいので体の中から温める。低血糖も引き起こしてる可能性がある場合は,代謝によって自分の体温を維持することができませんので,ブドウ糖をなめさせる。こういったことが必要です。この事故では天沼あたりからのロックガーデンで既に足元がおぼつかないツアー客の方がいたようですが,この時点で低体温症を疑っておくべきだったと思います。なお,この遭難事故でも,いったんは低体温症を発症した女性がテントで暖をとって回復しています。

 

 少し,山頂に向かって登ったところで,ちょっとだけ北沼の霧が晴れました。

 

 目指す頂上も,ちょっとだけ見えましたよ。

 この後,岩のルートで,どうルートどりしたら良いものかよくわからなかったり……。

 頂上直前で,落ちるとケガでは済まないよなー的な岩の上,しかもストックを使えるほどのスペースがないステップを踏まされたり……。へろへろなんだってば!

 

北沼の頂上迂回ルートとの分岐点から40分ばかり歩いて,ようやく頂上に到着。

……視界20mですっかり霧の中。ここに長居する理由はありません。

 

 ビミョーに三角点ハンターだったりしますので写真を1枚。トムラウシ山は一等三角点(三角点名:富良牛山・とむらうしやま)です。漢字は当て字も良いところですが……比較的近所に富良野もあるので関係があるのかと思いきや,富良野はアイヌ語のフラヌイ(臭いをもつところ)が語源で,富良牛はアイヌ語のトムラウシ(花の美しいところor水垢の多いところ)が語源なので,あまり関係ありません。

 

 ちなみに,忠別岳避難小屋を出発してから6時間40分。コースタイムを単純に計算すると,1時間遅いわけですが,コースタイムは休憩時間を含んでいないので,こんなモノかなぁといったところです。

 

 この後,山を下っていくわけですが,問題発生です……。

 

 (7)に続く

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